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「失敗できる教室は、学びが深まる。」——Palm Treeが“あえて教えすぎない”理由

Palm Treeの実験教室では、最初からうまくいかないことがよくあります。
むしろ、一回で成功しない実験のほうが多いかもしれません。

実験が思った通りに進まないと、
「失敗しちゃった……」
と、声を落とす生徒がいます。
それは低学年の子でも、中学生でも、同じです。

けれどPalm Treeでは、その瞬間をとても大切にしています。
なぜなら、本当の学びは、うまくいかなかったところから始まるからです。


実験で起きなかった現象は、
「何も分からなかった」ということではありません。

それは、
「その条件では起きない」という事実が分かった
立派な発見です。

ある日の授業で、教科書どおりに進めた実験が、
思ったような結果にならなかったことがありました。

生徒は不安そうにこちらを見て、こう聞きました。
「先生、間違えましたか?」

そのとき、答えを教えるのは簡単です。
でもPalm Treeでは、そうしません。

「条件、全部同じだったかな?」
「さっきと今で、何か違うところは?」

道しるべは示しますが、答えは渡しません。


この時間、実は
一番我慢しているのは、教える側かもしれません。

答えを言えば、授業は早く進みます。
その場はスムーズに終わります。

それでも、ぐっとこらえて待ちます。
生徒が自分で気づくまで、
考え直し、試し直すまで、信じて待ちます。

なぜなら、
一度「教えてもらった答え」は忘れてしまっても、
自分で気づいた理解は、簡単には消えないからです。


条件を少し変えて、何度か試したあと。
ようやく変化が起きた瞬間。

「できた!」という声よりも先に、
「さっきと何が違ったんだろう?」
という言葉が自然に出てきました。

この一言を聞くたびに、
私は心の中でガッツポーズをしています。

結果ではなく、
過程に目が向いた瞬間だからです。


失敗そのものよりも、
子どもに大きな影響を与えるのは、
失敗したときの大人の反応です。

すぐに正解を教えるのか。
それとも、
「ここまでは合っているよ」と道しるべだけを示すのか。

Palm Treeの教室では、
失敗した瞬間こそ、思考が一番動いている時間だと考えています。

だからこそ、
「失敗しても大丈夫」
「何度でも試していい」
そう感じられる空気づくりを、何より大切にしています。


この考え方は、
中学受験に限ったものではありません。

初めての内容に出会ったとき。
難しい問題につまずいたとき。
思うような結果が出なかったとき。

そんな場面で必要なのは、
正解をすぐに知る力ではなく、
立ち止まり、考え直し、もう一度挑戦する力です。

実験でたくさん失敗してきた生徒ほど、
難しい場面でも、静かに、粘り強く考え続けることができます。


Palm Treeが目指しているのは、
「失敗しない生徒」を育てることではありません。

失敗しても、前に進める生徒。
失敗から、何かをつかみ取れる生徒。

そのために、
教える側は我慢し、
教えすぎず、
生徒が自分で気づく瞬間を信じて待ちます。

失敗できる教室は、学びが深まる教室。
Palm Treeは、すべての生徒にとって、
そんな場所でありたいと考えています。